のんびり続ける備忘録。   今年は節約しながら旅するのだ~


by imusam928
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雨の日は美術館へ。

まだ数ヶ月ある、と思っているとあっという間に期日が迫る。(それでよく映画は見そびれる)
気にしながらも週末の予定がなかなか合わずいけなかった美術展、週末に立て続けに3つまわった。雨で足元は悪いかもしれないが、入ってしまえば天気なんて関係ない。雨の日の美術館は案外いいぞ。

d0036951_0595261.jpg・日本の美術館名品展/東京都美術館@上野
最近は各地の美術館・博物館も町おこしのような何か企画を作ったりして、人気が出ると全国から人が集まることもある。私も美術館巡りをかねた旅行も行ったことがあるし、そんな特集雑誌もつい購入してしまう。
この展覧会は、日本各地の美術館が所有する名作を選び、一堂に集めたもの。
行ってみるとビックリする人気名画があるわけではないが、こんなのも日本の美術館所蔵なのね!というものはあった。しかし、作品以外に作品に添えられた所有者のコメントが興味深かった。
ルノアールやモネ、ピカソなど著名な画家の作品には、これはうちの人気のひとつなの、だとか、国内外の貸し出し依頼が多いんですよ、という鼻息の荒い自慢気な様子が伺えるのが面白い。ほかにも、さりげなく高額だったとか、ある作家の作品を2000点持ってるとか。スゴイ希少価値あるものだとか、または今年はこんな展覧会があるから来てねの勧誘あり。作品のコメントではなく、まさに所有者からのメッセージだったのだ。

諸国漫遊というのは大げさだけど、どこの県の美術館からきたか、その地方の背景を想像しながら、自分のアートを巡る旅プランなど妄想したり。そんな展覧会だった。

d0036951_102016.jpg・ネオテニー・ジャパン~高橋コレクション/上野の森美術館
現代アートというくくりでは大きすぎるかな。まさに日本の最新のアート界に存在している、若手アーティストの作品を収集する、高橋氏のコレクションの一部の展覧会。
私は精神科医でありコレクターである高橋氏のことは知らなかったのですが、ここにラインナップされるアーティストはここ数年であちこちで目に入り記憶に残るものがあるはず。作家の名前を知らなくても「見たことある!」という人も多いはず。
村上隆氏や奈良美智氏のように世界的に人気が高騰した人もいるが、20代のフレッシュ世代も。
中でも私が以前から気になって本物が見たいと思っていたアーティストが二人。

一人は池田学氏。
今は終わってしまった番組『たけしの誰でもピカソ』で、確かこれから世界に羽ばたく若手アーティスト特集だったかな。そこに紹介された。
アトリエで一日中ペンを握って机に向かってるという姿勢が印象的だった。紙にペンとインクで直にカリカリと描き進める、ひたすら。1つの作品に1年近くもかかるとか。毎日毎日、机にに向かう。
それが、ペンタッチは繊細で、細かい部分だと1日描いても10cm四方くらいしか描けないこともあるとか。
驚くのはこれ、一切下書きはなし。プランは頭の中、というのに愕然とした。
構想の下絵とか、テーマ、とかまずは何でもプランを書き出す私には想像できない。
でも実際に、「オイラもこの世界に入りたい」みたいなことを言い出すたけしにたいし、目の前でカリカリとコマネチ姿の人物を描き足して見せていたのだ。(いいなあ。その作品完成したら、たけしを探せ!ですよ)

とはいえ、ペン画です。実際は修正箇所とかあるのではないか。印刷物は綺麗だけど、実物の作品はそれなりにリアルな肉筆や画材や土台の質感の違いもわかるはず。
そんな嫌味な視点もふくめ、ゼヒ本物を見てみたいと思っていた。

実際に、見ました。1辺が2m近い大作の『興亡史』。巨大な城が膨張し成長しているような崩れていくような躍動する構図。実物の迫力に圧倒されました。
それでも近づいて、可能な限り目を凝らしてみると、テレビの無効でカリカリ描いていたあのペンのタッチが見える。テレビでは黒だけだったが、これはカラーインク使用。
・・・結局、書き直し発見できず。(バカ!)
約10cm四方にびっしりみっちりと、たくさんの物語が展開されている。
シリアスな戦いの場面もあるけど、多くは不思議でちょっと愉快な一幕。滝のように水が流れ、線路で場面がつながり、鳥たちが飛び・・・。すごい、この人。頭の中どうなっているんでしょう。
ふと、小さいころに安野光雅の絵本にかじりついて物語を想像(妄想)していた自分を思い出した。
カタログは妄想アイテムとしてソファのすぐ届くところに置いておこう。
私は下絵とかデッサンとか、リアルな線から生の作家のイメージができるものも好きなので、変な意味で残念ですが、これからも注目。腱鞘炎悪化しないように気をつけて、新たな作品創造に忠魂してほしいものです。
(山口晃氏の作品は、完成した版と並べて下図が展示されていたのが嬉しかった。色の指定や足される人物たちのシチュエーションとかのメモなど、まるで解説!面白い!)

余談だけど・・・。『誰ピカ』って、美術工芸から音楽も演劇も幅広く”アート”を取り上げていた番組だったなあ。終わってしまったのは残念。今思うととても、貴重な映像がたっぷり・・・。

もう一人は西尾康之氏。
数年前の衝撃、巨大なセイラさん(ガンダム)の像を作った人。(西尾康之 セイラ、で画像検索!)
なんだ、この人!?と強烈なインパクトで、名前は最近知ったのですが。
この展覧会では、小さなクリアボックス、グラマーなワンダーウーマンがゴジラのごとくビルなどを派手に叩き潰している決め技?種みたいなシリーズ、でもそれが食玩のように10cmもないサイズ。しかもテラコッタ(レンガ素材)で作られているやつ、がとても気に入りました。この会の作品集買ったのに、展示作品すべては記載されていなくて作品名忘れた・・・。バカでっかいセイラさん、手のひらにのる強い女たち。変なの、おかしい、この人。でも好き。

現代アートは難しいわからないという人がいるけど、私は自分が好きか好きじゃないか、の直感で楽しむことにしている。不気味!キモイ~!でも好き。でいいのだ。同じ不気味でも、かもし出す雰囲気や感覚的にどうもうけつけないとか、まったく気にならない(興味ない)とか思うものもあるが、そんなの人それぞれですから。
それでも、ちゃんと自分のスタイルを崩さずに制作活動ができるアーチストは、なぜか次第に認めてしまうものなのです。(基本的にはアーチスト活動が継続できているパワーにやられる)

d0036951_1154100.jpg・マティスの時代/ブリジストン美術館@八重洲(注:写真のポスターはここのものではありませんがマティスということで。)
雨だし、ここは空いているだろ、と思ったらたくさんの人がいました。
ここには印象派の作品が常設されているから人気があるのでしょうね。
テーマに沿った展示も有名な画家の作品はあっても、地味と言えば地味・・・。
とはいっても、○○を見るのに行列に何時間なんていう世界とはちがい、静かに自分のペースでじっくりと作品に向き合える時間と空間があり、芸術鑑賞という私にとってのリラクゼーションという意味では、3つの中で一番叶ったかもしれない。
マティスも生涯制作活動を続け、長生きしたこともあわせて作品数は多い。ピカソやモネもそうだけど、老いても意欲的に作品に取り組んだパワーに圧倒される、エネルギッシュなところも好きな画家の一人。デフォルメされてシンプルな配色で描かれたものも、実は何枚も下絵があり習作を重ね、洗練された構図が完成しているというのを知ってから、そういう目でチェックします。大きなマティス作品に対面したくなってしまった。

ここ、常設展示には現代作家の隣の部屋に、エジプトの遺跡やギリシャ彫刻の類で”紀元前500年”とかいうものが並んでる・・・シュールだなあ。でもアットホームでいいい。今度はカフェも利用してみたい。

以上、雨でもアートパワー充電OK!!の週末でした。夏にはゴーギャンが楽しみ。
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by imusam928 | 2009-06-30 23:08 | アート・芸術