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のんびり続ける備忘録。   今年は節約しながら旅するのだ~


by imusam928
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CHANGE!

CHANGE!_d0036951_151545.jpgNYシティマラソンがもちろんメインの旅だけど、今回はプラスの大きなイベントが重なった。
ひとつは現地到着日が10/31でハロウィン当日。これは、海外にいるときにしか体験できないだろうなあと思っていたので、昼に到着して夜のパレードならOKと事前に軽く予定していた。
そしてもうひとつはアメリカ大統領選挙日が11/4で、ちょうど帰国する前日にあたった。これも出発前に「どうなるんだろうね~」という程度には話していたのだけど・・・。
こっちは予想以上に”お国柄”の違いを体験することになった。Obama vs Maccainの選挙戦は日本でもニュースになっていたし、長い時間をかけていよいよということは世界が見守ることもわかっていた。だけど、その日をアメリカ滞在中に迎えることができたのは歴史的な一幕を見られた事実を後になってかみ締めることになると思う。
(「歴史の一コマだぜ」と言うのが聞こえて、私も空港で新聞購入)

最初は「けっこういるな」という感じだったけど、気にして見ていると、待ち行く人が服や鞄などの持ち物にメッセージの入ったバッチを付けているのが目立つ。NYは圧倒的にObama応援ムードで、顔のイラストや写真の入ったバッチに"We Change!" "Yes, We Can"といった決め台詞や、 "Our President" "New Generation"といった願いメッセージのほかに、"Election Day Nov4"とか”You Vote!"といった選挙への意識の高まりが感じられた。
日本の新聞によると投票率64%!?現地の新聞やテレビでも投票する人の行列ができていた。日本の選挙の数値が恥ずかしくなる。でも、それだけアメリカ国民にとって本当に変ることを願って、変ることがかなった大統領選挙だったんだ。

 まずはその関心の高さがすごい。マラソン前日の11/1にフレンドシップ・ランで、着グルミのジャパニーズの私たちは何度かプレスの取材を受けた。そのときにもマラソンの話とは関係ないでしょ!?と思ったけど最後に「大統領選挙どう思う?」と質問される。街中にさりげない意思表示のバッチがあるだけじゃなくて、誰もが日常会話の中での話題なのだ。
マラソン中にもObamaの応援者による応援(一応ランナーに向かってるけどね)、ランナーもObama/Maccainロゴのシャツやステッカーを身につけていた。走っている最中もランナー応援と関係なく「Obama~!! Wow~!!」と叫ぶ集団(たぶんロゴTのランナーに反応)。驚くのは選挙権なんてない小学校低学年位の子供が、ランナーに向かって「Obama~? Maccain~??」って問いかけていて、あるランナーが「O~Ba~Ma~!!」って片手を振り上げていくと「Yahoooo!!!」と喜んでいた一幕。こんなチビッ子までも!?驚きをこえてショックでもある光景。私たちの国の総理大臣は、どうやって決まったのかもわからないし、勝手に辞めるし、何を言いたいのかはっきりしないし、国会答弁も聞くのも悲しくなるやりとりで・・・とお国柄の違いというのでは寂しすぎる現実がそこにある。確かに時間もお金もかけすぎくらいかけているけど、これだけ国民に関心を持たせ、考えさせて、選ばせるわけだから、力も入るはずだ。

 選挙当日の11/4は平日で、どうやってみんな選挙に行くのかは謎だけど、あちこちで選挙が実施されていたのは事実。普通に観光客としてお買い物に没頭していた私だが、その時間の裏にはいよいよこの日だ!!というたくさんの人の思いが動いていたわけである。
 滞在最終日で夜もBroadwayで観劇、そのあとで仲間と打ち上げ予定でその会場へ向かう途中、Times Squareがまさに熱気の渦!!夜9時半すぎ、ちょうど新しくできたTIKTSの裏がスタンドになっていて人で埋め尽くされていた。TV局の大きな画面のパブリックビューイングで選挙速報に一挙手一投足。道にも人が溢れてて一部歩行者規制されてしまうほどの人で賑わっていた。各州の結果が発表され、Obama優勢のときの雄たけびのすごさ、Maccainのときのブーイングとなんてわかりやすい会場ではあったが、こうやって大統領が決まる瞬間を待ってるなんて、私たちの感覚ではまったく理解できない出来事で衝撃だ。
 歩いている途中でも誰かが「OBA~MA~!」と大声をだすと、あたり一面に歓声が沸く。あっちでもコッチでも・・・。

 待ち合わせたあとでのクロークの兄さんが携帯電話しながら「オバマが勝ったよ!」と喜んでいた。よくわからず私たちはニコニコ出てきたけど、コート預ける仕事しながらも結果を電話で確認しちゃうのか?日本じゃありえないでしょ。
 でも、どうやって決まるのかわからなかったけど、たぶんそのときに本当に「確定」が決まっていたようだ。歴史的瞬間に外にいたら、どんな様子だったんだろう。
 深夜12時をまわってまた、さっきの会場前に行くと、スタンドの人は少なくなってはいたけれど、街中が今度は歓喜に沸いていた。クラクションを鳴らす車、窓からObamaの写真を掲げて身を乗り出す若者、その様子をみんなが写真に撮っている。"Congratulation!!"
M氏派の人たちはそうっと帰宅していたのかな?と思うくらい、みんな喜び感動していた。ガッツポーズ、ハイタッチ。ヤンキース優勝のときもこんな感じ?!いやそれ以上なのかな。
 とくにNYという土地柄もあって、Obama熱が高いせいもあるけど、宿に帰る深夜の地下鉄も勝利に興奮冷めやらぬ雰囲気。扉が開くたびに「Welcome to Obama Express!」と叫ぶオヤジ(笑)。
 多民族国家のUSA、ずっと大きな人種の壁をこの日はひとつクリアした。帰国してテレビで見たのだが、共和党のライス氏までが興奮気味に語っていた様子から、党の違いよりも人種の違いによるつながりを考えさせられた。キング氏の語った『夢』がやっとかなったかの言われ方もしているが、どうなんだろう。これからが本当にChangeしなくてはいけない現実との戦い。正式に就任するまでの約3ヶ月の引継ぎ準備期間が重さを表している。(数日で引継ぎを終えちゃう日本っておかしい?と初めて知る)
 何が変るのか、日本にもその変化はどう影響するのか。もう少し自分も日本、日本を取り巻く世界のことをちゃんと考えて自分の意見を持たなくちゃいけない。「あなたはどう思うの?」にすぐ答えられるように。
by imusam928 | 2008-11-06 23:51