のんびり続ける備忘録。   今年は節約しながら旅するのだ~


by imusam928
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わが魂は輝く水なり@シアターコクーン

d0036951_2525469.jpg先入観をもって劇場に行くのはよくない。反省した。
ただでさえ平家だの源氏だのと苦手な時代物だった上に、たまたま先にある劇評を読み、伝統芸のぶつかり合いを期待したが・・とか、主題がまとまらず・・・とかのコメントがひっかかってしまっていた。でも、どこがだよ?!ちぎれんばかりの拍手でした、私。仕事振り切って行ってよかった。

歌舞伎の尾上菊之助、狂言の野村萬斎という古典芸能の若手2人を蜷川幸雄がどうするのか、それだけで観たい!とチケットを取ってもらった。何度か舞台を見たことはあるが、もう何年も前だったし、時代物でありながらも蜷川演出という現代のスパイスがはいるとどうなるのか。それがまさにこの3つ(3人)の味が混ざった舞台だったと思う。



菊之助くんは、なんだか久しぶりに舞台でみて、「大人になった!」とおっさんコメントしたくなるが、今夜印象的だったのが声だ。好みは人それぞれだろうけど、今の私の琴線に触れる声だったんだね。なんというのか、変に歌舞伎の色もなく、かといって現代口調でもなく。強く、やさしく、亡霊となって戦い続ける父にまとわり続ける息子五郎、激しい動きではなく切ない表情と言葉で多くを語る。前から3列目にいたので、生の声を正面前脳で受け止めていました。今更だけど『十二夜』を観なかったのが後悔。
60歳の老体を演じる萬斎さんは、すごい人。菊之助に「父上!」と何度も呼ばれている関係が、実際の2人はどちらかといえば兄弟くらいなのに、不思議だった。違和感なし。メイクはもちろんしていても、声色や動作など、知らない人だったらそういう年齢の俳優と思うだろう。カーテンコールのときに、1歩踏み出して微笑むとやっと本来の彼の表情。コミカルな動きが出て、さっきまでのギャップにやられてしまう。たぶん私と同年代だったと思うけど、ずっと舞台で過ごしてきた人にある、舞台の上で輝く力というか、時間や空間をつかう余裕の小さいアドリブなどが、本当に観ていて感激する。また、本業の狂言も観にいきたくなった。
蜷川さんのいうことを2人は自分のなかでうまく表現できる。この組み合わせが次にいつあるか分らないけど、いい火花を散らしてほしい。
そして、主役2人以外では、まず秋山奈津子!この人が2人の味にスパイスを利かせていた。秋山さんは安心して観ていられる女優のひとり。戦場の狂気の迫力と怯える悲しさ。カッコよすぎる。もう一人、菊之助演じる五郎の弟・六郎役の坂東亀三郎!友人との会話で動きや台詞回しがイイよね・・・と見たら名前から歌舞伎俳優だと判明!なるほど。また歌舞伎の舞台でも気になる若手がひとり見つかりました。
舞台装置も華美な装飾ではなく物も少なく、薄い幕の壁と照明で場面を切り替えるのが気にならない。こういうのは好き。
劇場をあとにするとき、気分がすっきりする、(というコメントも変なんだけど)、そういうことがたまにある。頭の中とか心のなかとか。
月1に絞っている観劇ですが、今夜がひさしぶりにそうだった。
あの劇評にまどわされた自分、反省。まあ感想は人それぞれだから・・・。

Memo・・・感想書き忘れた。
3月:『身毒丸』@さいたま芸術劇場
4月:『49日後・・・』@PARCO劇場
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by imusam928 | 2008-05-22 23:50 | 観劇