異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005@国立新美術館
2007年 05月 04日
5月3~5日は20時まで、というので六本木ついでに国立新美術館も行ってみる。
大々的に宣伝しているのは今は「モネ回顧展」だが、せっかくなのでもう閉館する(5月7日まで)「異邦人たちのパリ」のほうに行くことにした。18時前で入場制限なし(0分)の看板。こんな看板があることが日中の混雑振りが想像できるが、夜間開館は思った以上に空いていてホッとする。(注:普通に作品の前で鑑賞できる)
作品リストに作者の生没年と国名が記されている。どこの国で生まれた”異邦人”がパリにいつ来てどんな活動してどんな作品を創り出して、どこで亡くなるか・・・。世界のあらゆる芸術家がパリに集まってきたのを考えると面白い。時代ごとに4つのカテゴリーに分けた展示になっていて、美術史に詳しくなくても「時代」が分かる気がしてくる。その背景にはフランスだけではなくて世界の歴史が大きく影響していることもとてもよくわかる。同時に芸術家たちには国境は無いのに政治や軍事的なことによる壁が大きいのが現実だったのがむなしい。今でも音楽やスポーツの世界でだって国の交流は盛んなのに、変わらないのは・・・。
あまり先入観なしに行ったせいもあるが、かなりの作品の多さに見ごたえ充分の展覧会だった。有名作品ではなくても、その時代のムーブメントとか、作者の作風の変化だとか、いろいろなことを含めて鑑賞するということがおもしろいのかもしれない。閉館ギリギリ、来れてよかった。
外観はオープン当初も見ていたけど、中に入ると意外にこぢんまりとした美術館だった。
曲線にガラス、というなんとなく不安定な建築物は、次々に建立されるビルディングに対して少しでもやわらかいイメージのものを置きたかったのかな、なんて。
まだ、こっちは混んでいるだろうけど、そのうちまた忘れないでモネ展に。
by imusam928
| 2007-05-04 23:12