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のんびり続ける備忘録。   今年は節約しながら旅するのだ~


by imusam928
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パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館

パリといえば著名な作品が堪能できる美術館がいくつもある。2~3日では見切れないくらい。
ルーヴル、オルセー、ポンピドゥー・・・主要なところは前回ひととおり回ったので、今回は時間もないことからまだ行っていないところへ行こうとだけ決めていた。その一つ。

・マルモッタン美術館(Musee Marmottan Monet
METRO⑨番線のLa Muette駅で下車。
美術史家ポール・マルモッタンが、建物と自分の美術収集品をフランス学士院に寄贈したのがはじまりで、その後、印象派の大画家クロード・モネの息子ミッシェル・モネから作品を寄贈されたことにより、モネ・コレクションが大変充実。特に、印象派活動の出発点となったという名画『印象・日の出』を所蔵していることで有名。

3年前も有名美術館だけで時間切れで行けず、昨年モネ展が上野で開催されていたときもこの美術館のことはでていたので、今回は是非行きたいと思っていた。



パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_0532722.jpg地下鉄を出ると閑静な住宅地。もう少し行けばパリの誇るブーローニュの森があるからか、NYでいうとアッパーな雰囲気がする。標識をたよって進むと、とても感じの良い小ぢんまりした公園があって、そこで買ってきたランチをとった。並木道になっている樹木が少し紅葉・・・というか枯れてきていて、その木の実が落ちていた。
パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_054019.jpg一瞬、栗!と思うが形が違う。とちの実に似ているが、サボテンのような殻に包まれていて、たまにそれごと落ちてくる。
かなり大き目の礫(つぶて)なのだが、こんなのが頭にあたったらどうするんだろう。
ランチ&おやつをベンチで食べているときも、歩き出しても風が吹くと「ドッ」「ボトッ」とかなり高い位置から容赦なく落ちてくる。

パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_0542094.jpgそんな公園の先に、小さな美術館はあった。
モネ以外にもルノアールやモリゾなどの作品もあるはずだが、残念だけどそのフロアは来週あたりまでなにやら入室できないそう。その分入館料も安かった。(4.5ユーロ)
グランドフロアはお屋敷の調度品と、数点のモネの作品。しかし案内にそって地下のフロアへいくと・・・モネの作品だけのフロアだった。
パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_0535526.jpg
『印象・日の出』はわたしが絵画を見て初めて本当にインパクトを受けた作品。何歳の頃か忘れたけど展覧会で観て、有名な絵画が小さいことと、まさに”印象”が突き刺さり、身体がゾクゾクしたのを覚えている。一度盗難にあって無事この場所に戻ってこられた、数奇な運命の作品でもある。
パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_1172547.jpgそして奥へ行くと、ラウンドした形のフロアの壁にはいくつあるんだろう!というくらい睡蓮、睡蓮、睡蓮・・・。そしてモネの庭に咲くアガパンサスやバラ、そしてヤナギの木などが描かれている。
METやオルセーなど大きな美術館の広大なフロアのなかで観る睡蓮もよいが、ぐるりと見渡せるフロアの壁に一面にあるというのも壮観である。その全面を見られるように内側にはぐるりとベンチがある。少しずつずれながらゆっくり浸ってしまう。
パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_1234656.jpg1フロアで確かに小さいのだけど、モネのファンだったらそこにじっくりいられるはず。実際そういう人はひとりで何度も座る位置を変えて見入っていた。
そして、こう思うはずだ。「Givernyへ行きたい!!」

パリで美術鑑賞/マルモッタン美術館_d0036951_1251317.jpgそう、その睡蓮の間にいると、突然柳が風に吹かれてそよぎ出し、日差しがまぶしい水面を波立たせ、色とりどりの睡蓮に反射する様子、たくさんのバラやダリアやケシの花の色が目に飛び込んでくるような気がしてしまうから。
無計画だった旅に突然目的ができて、漠然と行きたいと思っていたモネの住んでいたGivernyを今から訪れたい衝動に駆られることになる。
(必死で調べたけど1日つぶれることと、夜更かしにより断念。事前の計画不足を悔やむことになる)

結局、今回の旅での美術鑑賞はこの一つだけだった。モネの家も含めて残念だけどまだ他にも行ってないところまた行きたいところと、芸術鑑賞を目的で改めてくることになると思う。(オランジェリーは2006年まで改装中ということでまたしても行けず)
by imusam928 | 2005-10-05 00:39 | 2005/AU paris